モヤモヤを抱えながら家に帰って、
久しぶりに「音楽部屋」を覗いた。
自分が昔やっていた、DTMの機器たちが並んでいた。

純粋に楽しかった頃が蘇った。
自分の曲を具現化してくれる、機材が何より大切だった。

新しい機材が出ると、わくわくした。
「え、これどうなの?」
とか、
「でもさ、これ見た目良くなったけどさ、今までのやつの方が使いやすくない?」
とか、
機材が豊富な楽器屋に通っては、店員さんとよく話をした。

中古でも、新品でも、新しい機材が増えると嬉しくてうれしくて、
一日中使ってみては、 あーでもないこーでもないやっていた。

自分の大切な機材に何かおかしな所があれば、すぐ見てもらった。
見てくれるのは、いつも機材に強いエンジニア君だった。
それでもダメだ、とジャッジされれたら、すぐに修理に出した。
修理に出した機材は、故障している所が直っているのはもちろん、
新品同様にキレイになって私の所に帰ってきた。

見てくれる友達にも、修理に出した所にも、
心から感謝した。
そして密かにそんな知識や、スキルのある人たちが心底羨ましかった。

自分で直せたらいいなぁ…かっこいいよなぁ…
でも難しそうだしなぁ…
今から勉強するのなんて無理だよなぁ…

そう思っていたのを、昨日の事のように思い出した。

これだ。
私が好きなの、これだわ。
機械、好きなんだ。

昔の私みたいに、わくわくしてる人に喜んでもらいたい。
密かに羨ましかった、機械に強い人になりたい。
今からでも遅くないっ!

むしろ、いつやるの?!
今でしょっっ!!

と、「あの先生」の言葉を引用し、奮起してみたはいいものの、
アラサーにもなると、新しい世界に飛び込むのが怖くなる。
 何事にも保守的になるのが現実だ。

なりたい自分になるって、
結構勇気がいるもんだ。

それでも決めた。

「ホントにやりたい事のプロになる!」

難しいかも、出来ないかも・・・
怖い気持ちはもう見ない。

ずっと出来なかった逆上がりだって、
最後の最後で出来たじゃないか。

人生は1回しかないんだから。
 
 だから、飛び込め!

と、飛び込んだ先が、トラスト株式会社だった。
実際、想像以上にマニアックだった。

これから修行の日々が続く。
よし、形振り構わず頑張るぞ!