内径に付けるんじゃダメなの??

「ダメってわけじゃないけど、
こっちに付けると便利な事があるんだよね。
PLフィルターで例えると分かり易いんだけど、
PLフィルターって、ガラスに反射した光や偏光って呼ばれる光、
その特定の光だけをカットして撮影出来るフィルターがあるのね。」

なにっ?!特定の光をカット出来る?!

「そうそう。簡単に言うとさ、
肉眼では窓越しの中のものがちゃんと見えてて、
それを映したいのに、
撮ってみると窓に光が反射して中が見えないって事ない?」

あるある!!!

「他にもあるよね、川の中の魚を撮りたいのに、
撮ってみたら水面が反射しちゃって全然魚撮れてないとか。」

あるあるあるあるあるあるある!!!

「そういうのをカットしてくれるのが、PLフィルター。
PLフィルターは、構造としてはガラスとガラスの間に
偏光膜っていう膜を挟んで作られてるわけ。
その膜は、特定の光だけ通さないように出来てる。
だから反射しない画が撮れるの。」

すごいっっ!

「でもここ大事なんだけど、PLフィルターだって万能じゃないのね。
どこから撮っても絶対カットできるわけじゃない。
膜を一枚挟んでるだけなんだから。
だってさ、光が入ってくる方向はいつも同じじゃないでしょ?
色んな所から入って来るじゃん。
カットしたい光の方向や角度にフィルターを合わせてあげないと、
折角PLフィルター使ってもカット出来ない。
だからこその、これなわけですよ!」
ジャーン
え…全然そのドヤ顔の意味が分からないんですが。。。

「ここだよ!ここ回してみ!」
クルクル回る
つまみが付いててクルクル回る!
しかもそれと同時にフィルターが回ってる!!

「ね!これを使えば撮影の真っ最中に、すぐ調整できるわけよ!」

すごい!!クルクルフードですね!!

「そうね、クルクルフードね(苦笑)
そのクルクルフードがついてるレンズは、
今回のリストは”フィルター径一覧表”でしょ?
だからリストを見ると、
前玉径よりフィルター径の方が大きいサイズで書かれてるわけ。」

おおお!!!つまりこういう事ですか?

フィルター径の画

前玉径はあくまで前玉径。
フィルターは内径に付けるものと、クルクルフードに付けるもの、両方ある。
だから、前玉径に対して比較しているっていうより、
この型番の前玉径はこの大きさですよ、
フィルター径はこの大きさですよ、って表を作ったって事。

「そうだよ。…むしろどう解釈して表作ってたのさ(苦笑)」

あ…そうですね…orz
納得です、今やっと。。。

でも、クルクルフード無いレンズちゃんは、どうやって調整するんですか?

「クルクルフードが付いて無いレンズでも、内径の方に付けてるんだから、
そこで回転させて調整出来るよ。
でも撮影するときに、つまみがあった方が物理的に便利だから、
クルクルフードが存在するの。
それに、クルクルフード付きじゃないレンズでも、
中にはオプションでクルクルフードに出来るレンズもあるよ。」

そうなんだ!
「中には」って事は、クルクル付けられないレンズちゃんも居るんですよね。。。
そのレンズちゃんが可哀想です。。。

「あのね、弊社のお客様はね、俺なんかよりよっぽど知識も技術もありますよ。
用途に応じてレンズを持っていらっしゃいますよ。
クルクルフードが必要な場合は、それに応じたレンズをきちんと使われているよ。」

あ…そうか。。。

「…無知な君と違ってね。ぷぷ(´艸`)」

トドメを刺され、心が折れそうになりながらも、
またもや勉強になりました!